‡A Case Of Identity‡

頑張ります!

「初恋」

有楽町で「初恋」を観てきました。地下鉄などに貼ってあるポスターで「あの三億円事件の実行犯。」って書いてあるやつですね。水曜ってこともあってかしらないけれど、午前中の上映なのに客入りはまぁまぁでした。

1968年。
時代が熱くうねっていたあの頃。
東京の府中で現金輸送車が襲われ三億円が強奪された。
人ひとり傷つけずに、わずか数分で。
日本犯罪史上最大のミステリー「府中三億円強奪事件」。
1975年に時効を迎え、真相は迷宮入りとなっているこの事件は、多くの映画やドラマで描かれてきた。
しかし、こんな物語は聞いたことがあるだろうか。
この実行犯が女性だったと。しかも、18歳の女子高生だと…。
 
本作で主演を務める宮粼あおいが、原作を読み、10代最後に出演を切望したという秀作、遂に映画化。
http://www.hatsu-koi.jp/

宮崎あおいの実兄・宮崎将も出演していました。しかも映画の中でも兄貴役。人気急上昇中の小出恵介や実は多くの映画に出ている柄本佑などなどが出演しています。
1968年という時代を知らないけれど、たぶん再現力は高いのだと思う。
三億円事件の実行犯は女子高生だったという設定。そして、その犯行計画を作ったのは岸というナゾの多い秀才大学生。事件の事実を忠実に入れ込みながら、新たなる犯人像を作り出してはいるが、それはミステリーではない。セツナイ共犯者同士の話。
時代背景との関連も上手く織り込まれていて、事件と時代のツナガリがすんなりと通る。登場人物個々を深く語る時間はないが、その時代を体現している者たちがJAZZ喫茶に集まって語り、時には警官隊との衝突に参加する者もいる。一方では、一緒にいるけど見ているだけの岸・・・・。そんな構図だけで意外と分かるものですねぇ。
事件当日のスリリングな感じはとても良かったです。そして最後は・・・。
三億円事件の犯人はその当時ヒーローだったらしいです。「初恋」ではそんな犯人が実はこういう思いだったのでは?という一つの形を表しています。三億円を強奪し悠々としているわけではない。でもそれは、捜査の手から逃れるために必死に逃げるなんていう単純な苦しみではない。「心の傷には時効はないから。」冒頭に出てくるこのコトバに込められているのかもしれません。
バイクに乗る宮崎あおいがカッコイイ!結構、話題作だと思ってたけど、そうでもないのかな?
次は「タイヨウのうた」を見に行く予定。トリック2はそのうち・・・見れないかもなぁ。