‡A Case Of Identity‡

頑張ります!

必死剣鳥刺し

藤沢周平作品の映画化が多くなっていますが、どの作品も面白いですね。予告編からしておもしろそうだったので、初日に見に行ったのですが、スーパーレイトショーとはいえ5人ほどしか客がいなくてビックリです。時代劇は人気無いのかなぁ・・・。
藤沢周平作品の多くは下級藩士だけれでも非常に優れた剣士であるという作品なのですが、この作品もそんな「隠し剣シリーズ」の1つだそうです。
「鳥刺しは必死必勝の剣。使うときは半ば死んでいる」というセリフ。非常に不思議なセリフですが最後にはそういうことかというのが分かります。
圧政の元凶と思われた藩主の妾を殺すも、思うように政治は変わらず。斬ったことが報われてはいないのではないか、なぜ藩主の妾を斬った自分が生かされているのか・・・。
クライマックスの立ち回りは非常に緊張感があって見ごたえがありました。なかなかここまで迫力のある殺陣はできないですよね。兼見三左ェ門と帯屋隼人正の対決シーンだけでなく、その後の多人数戦がまたスゴイ。最初は刀背打ちをしていたのですが、ある瞬間から刃を返すという演出もそれらしい感じがしました。藩内での斬り合いは同士討ちであるので、なかなか斬れるものでもないのでしょう。
必死必勝の「鳥刺し」が繰り出される瞬間、これが「必死剣」かと唸らされます。
豊川悦司さんは一度見かけたことがあるのですが、本当に体格が良いというか、デカイんですよね。小日向さんと並んで立っているカットとかその大きさが分かるかと思いますが。
この映画が剣だけだったら映画には成り得無いのかもしれませんが、ヒロイン役として池脇千鶴が出ていて、これがまたスゴク良い。今まではそこまで好きじゃないし、カワイイか?と疑問だったのですが、今回の映画で気づきました。彼女は完璧です。気づくの遅かった・・・。
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